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ハリーは果たして本当に「選ばれし者」なのか?その事は何と生きている者のみならず霊界のゴーストの間でも話題になっているんだそうです。ところがハリーのそんな話題が吹き飛ぶような発表がダンブルドア校長の口からされて生徒たちは驚きを隠せなかったのでした。(全3項目)

3-1.死んでいる者の間でも
教師も生徒も誰もがハリーが本当に「選ばれし者」なのかを知りたがっている。ところが何と生きている者のみならず死んでいる者の間でもハリーの事は話題になっているそうで「ほとんど首なしニック」がこう言いました。

「まさにその事につきましてはゴーストの間でさえ散々話題になっております」

ニックがほとんど繋がっていない首をハリーのほうに傾けたので首が襞襟の上で危なげにぐらぐらしました。ニックはハリーの権威者のように思われているんだそうです。2人の親しさが知れ渡っているからなのだそうです。

それはおそらくハリーたち3人が2年生の時にニックの没後五百年記念の絶命日パーティに出席をしているからでしょう。生きている者で出席したのはハリーたちだけだったからというわけです。そういう事情からでしょうね。

ただしニックは霊界の者たちにハリーを煩わせてまで情報を聞き出すような真似はしないとはっきり宣言しているんだそうです。ハリー・ポッターは自分になら全幅の信頼を置いて秘密を打ち明ける事ができると知っている。

ニックは霊界の人々にそう言ってやったのだそうです。そして最後にニックはハリーの信頼を裏切るくらいならむしろ死を選ぶとそうも言ってやったんだそうです。それを聞いてロンがこう突っ込みを入れたというわけです。

「それじゃ大したこと言ってないじゃないか。もう死んでるんだから」

ニックは公然たる侮辱を受けたかのように「またしてもあなたはなまくら斧の如き感受性を示される」と言うと宙に舞い上がってするするとグリフィンドールのテーブルの一番端へと戻りました。ちょうどその時の事でした。

教職員テーブルのダンブルドアが立ち上がりました。大広間に響いていた話し声や笑い声があっという間に消えダンブルドアは「皆さん素晴らしい夜じゃ」と言うとにっこりと笑い全員を抱き締めるように両手を広げました。

「手をどうなさったのかしら?」

こう言うとハーマイオニーは息を呑みました。

3-2.驚きの発表
気づいたのはハーマイオニーだけではありませんでした。夏休みに入って2週間後にハリーはダンブルドアと顔を合わせましたがダンブルドアの右手はその時には既に死んだように黒くなっていて状態は全く変わっていません。

囁き声が大広間中を駆け巡りました。ダンブルドアはその反応を正確に受け止めましたが単に微笑んだだけで紫と金色の袖を振り下ろして黒い手を隠すと「何も心配には及ばぬ」と気軽に言って続けてこう言ったんですよね。

「さて。新入生よ歓迎いたしますぞ。上級生にはお帰りなさいじゃ!今年もまた魔法教育がびっしりと待ち受けておる」

ハリーはハーマイオニーに「夏休みにダンブルドアに会った時もああいう手だった。でもダンブルドアがとっくに治しているだろうと思ったのに。そうじゃなければマダム・ポンフリーが治したはずなのに」と囁きました。

ハーマイオニーは吐き気を催したように「あの手はもう死んでるみたいに見えるわ」と言いました。治らない傷というものもあるんだそうです。それは昔受けた呪いだとかさらには解毒剤の効かない毒薬もあるのだそうです。

ハーマイオニーがそんな事を言っている内にもダンブルドアの話は続いていました。何でも管理人のフィルチから生徒たちに伝えるようにと言われたそうです。それはフレッドとジョージの悪戯専門店の事だったんですよね。

ウィーズリー・ウィザード・ウィーズとかいう店で購入した悪戯用具は全て完全禁止だそうです。それから各寮のクィディッチ・チームに入団したい者は例によって寮監に名前を提出する事とダンブルドアは言ったのでした。

さらに試合の解説者も新人を募集しているので同じく応募して欲しいとの事でした。昨年度まで務めていたリー・ジョーダンが卒業したからというわけですよね。そしてここで問題の新任教師の紹介という事になりました。

「今学年は新しい先生をお迎えしておる。スラグホーン先生じゃ」

ダンブルドアがこう紹介してハリーが夏休みにホグワーツの教壇に復帰するように説得したスラグホーンが立ち上がりました。禿げ頭が蝋燭に輝きベストを着た大きな腹が下のテーブルに影を落としました。ところがでした。

「先生はかつてわしの同輩だった方じゃが昔教えておられた魔法薬学の教師として復帰なさる事にご同意いただいた」

我が耳を疑うという感じで「魔法薬?」という声がそこかしこから漏れ出て聞き違えたのではという声も大広間中のあちらこちらで響きました。ロンとハーマイオニーもハリーを振り向いて「魔法薬?」と同時に言いました。

「ところでスネイプ先生は闇の魔術に対する防衛術の後任の教師となられる」

ロンとハーマイオニーが「だってハリーが言ってたのは」とまで言った所で言葉の続きを遮るかのようにダンブルドアがこう言いました。ダンブルドアは不審そうなガヤガヤ声に掻き消されないように声を上げて言いました。

ハリーがあまりに大きな声で「そんな!」と言ったので多くの人がハリーのほうを見ましたがハリーは意に介さず怒りを露にし教職員テーブルを睨みつけました。何故今になってスネイプがこの教職に就くと思ったからです。

ダンブルドアが信用をしていないからスネイプは「闇の魔術に対する防衛術」の教職に就けないというのが周知の事なのではとハリーはそう疑問に思いました。するとハーマイオニーがハリーに向かってこう言って来ました。

「だってハリーあなたはスラグホーンが闇の魔術に対する防衛術を教えるって言ったじゃない!」

ハリーは「そうだと思ったんだ!」と言葉を返すとダンブルドアがいつそう言ったのかを必死で思い出そうとしました。ところが考えてみるとスラグホーンが何を教えるのかをダンブルドアが話したという記憶がありません。

ダンブルドアの右側に座っているスネイプは名前を言われても立ち上がりもせずスリザリンのテーブルからの拍手に大儀そうに応えて片手を挙げただけでした。しかしついにスネイプは念願の教職に就く事ができたのでした。

そんな憎んでもあまりあるスネイプの顔にハリーは勝ち誇った表情が浮かぶのを確かに読み取りました。でもハリーは「まあ1つだけいい事がある。この学年の終わりまでにはスネイプはいなくなるだろう」と言ったのでした。

残酷にもそう言うハリーにロンが「どういう意味だ?」と訊きました。

3-3.再び大広間は静かに
ロンのその問いにハリーは「あの職は呪われている。1年より長く続いたためしがない。クィレルは途中で死んだくらいだ。僕個人としてはもう1人死ぬように願をかけるよ」とそう答えました。するとだったというわけですね。

ハーマイオニーはショックを受け責めるように「ハリー!」と名前を呼び一方ロンは「今学年が終わったらスネイプは元の魔法薬学に戻るだけの話かもしれない」と妥当な意見を言ってそうなる理由をこう説明したのでした。

「あのスラグホーンって奴長く教えたがらないかもしれない。ムーディもそうだった」

ダンブルドアは咳払いをしました。私語をしていたのはハリーたち3人だけではありませんでした。スネイプがついに念願を成就したというニュースを聞いて大広間中で生徒たちがそれぞれに会話を始めていたというわけです。

たった今どんなに衝撃的なニュースを発表したかなど気づいていないかのようにダンブルドアは教職員の任命についてはそれ以上は何も言いませんでした。しかし少し間を置いて完全に静かになるのを待って話を続けました。

さてこの広間にいる者は誰もが知っての通りヴォルデモートとその従者たちが再び跋扈し力を強めている。こう言ってダンブルドアはヴォルデモートと死喰い人の話を始めました。再び大広間は静まり返ったというわけです。

ダンブルドアが話すにつれ沈黙は張り詰め研ぎ澄まされて行くようでした。ハリーはドラコ・マルフォイをちらりと見ました。マルフォイはダンブルドアには目もくれずフォークを杖で宙に浮かしていたというわけですよね。

まるでダンブルドア校長の言葉など傾聴に値しないと言いたげだったというわけなんですよね。

今日の最後に
ハリーはすっかりホラス・スラグホーンが「闇の魔術に対する防衛術」の教師になるものとそう思い込んでいました。ところが新学期初日ダンブルドアからはスラグホーンが「魔法薬学」の教師になると発表されたのでした。

ダンブルドアは「隠れ穴」の箒小屋で閉心術を習得するための課外授業がなくなったので今年度スネイプとはあまり会わない事になるとそう言ったハリーに「取らぬふくろうの羽根算用はせぬ事じゃ」と重々しく言いました。

スラグホーンがいるバドリー・ババートンという村に到着した際にもスラグホーンを説得するのに当たりダンブルドアは「またしても先生が1人足りない」と微妙な言い方をしていました。それだけではなかったんですよね。

ダンブルドアもかつてスラグホーンから教わったウィーズリー夫妻も誰もがスラグホーンが以前にホグワーツの教壇に立っていた時に何の科目を教えていたのかを一切話していないんですよね。緘口令が敷かれていたのです。

そのためにハリーたち3人も新学期初日にダンブルドア校長の口から聞いてひどく驚かされたというわけなんですよね。
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