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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

魔法大臣コーネリウス・ファッジはマグルの首相に言いました。魔女や魔法使いは未だに世界中に隠れ住んでいるがあなたを煩わす事はないから安心するように。そして多分二度と会う事はないと言いました。ところがだったというわけなんですよね。(全3項目)

3-1.初めて会った時から
痩せても枯れても自分は首相だ。何にも知らないガキみたいな気持ちにさせられるのは面白くない。しかしそう言えば最初からずっとこうなのだ。首相になった最初の夜ファッジと初めて会ったその時からこうなんですよね。

昨日の事のように覚えている。そしてきっと死ぬまでその思い出につきまとわれるというわけですよね。まさにこの部屋でした。長年の夢と企てで手に入れた勝利を味わいながらこの部屋に1人で佇んでいたその時の事でした。

ちょうど今夜のように背後で咳払いが聞こえて振り返ると小さい醜い肖像画が話しかけていた。魔法大臣がまもなく挨拶にやって来るという知らせでした。長かった選挙運動や選挙のストレスで頭がおかしくなったと思った。

当然の事ながら首相はそう思った。しかし肖像画が話しかけているのだと知った時のぞっとする恐ろしさもその後の出来事の恐怖に比べればまだましだった。暖炉から飛び出した男が魔法使いだと名乗り自分と握手したのだ。

ファッジはご親切にもこう言いました。魔女や魔法使いは未だに世界中に隠れ住んでいる。しかし首相を煩わせる事はないから安心するように。魔法省が魔法界全体に責任を持ち非魔法界の人に気取られないようにしている。

ファッジが説明するその間首相は一言も言葉を発しませんでした。さらにファッジはこうも言いました。魔法省の仕事は難しくて責任ある箒の使用法に関する規制からドラゴンの数を増やさないようにする事まで含んでいる。

つまりはありとあらゆる仕事を含んでいるんだそうです。この時点で首相は机に捕まって体を支えたのを憶えている。そしてファッジは呆然としている首相の肩を父親のような雰囲気で叩きファッジはその時こう言いました。

「ご心配めさるな。多分二度と私に会う事はないでしょう」

3-2.今度は突然の来訪
しかしそれは我が方で本当に深刻な事態が起こらない限りファッジが首相を煩わせる事はない。マグルつまりは非魔法族に影響するような事態に立ち至らなければ平和共存だという条件がついていたというわけなんですよね。

するとファッジは「ところで」と言って話題を変え首相にあなたは前任者よりずっと冷静ですなあと感心して見せました。前の首相と来たらファッジの事を政敵が仕組んだ悪い冗談だと思ったらしく窓から放り出そうとした。

ここに来て首相はようやく声が出るようになり「すると-悪い冗談ではないと?」と最後の一縷(いちる)の望みを託して言いました。ファッジはやんわりと「違いますな。残念ながら違いますな」と答えたというわけですよね。

そしてファッジは「そーれ」と言い首相の紅茶カップをスナネズミに変えてしまいました。紅茶カップ・スナネズミが次の演説の原稿の端をかじり出したのを見ながら首相は「しかし何故-何故誰も私に話して」と言いました。

「魔法大臣はその時の首相にしか姿を見せませんのでね。秘密を守るにはそれが一番だと考えましてね」

ファッジは上着のポケットに杖を突っ込みながらこう言いました。すると首相は愚痴っぽく「しかしそれなら前首相はどうして私に一言警告して?」と言いました。ファッジは笑い出しました。そして首相にこう言いました。

「親愛なる首相閣下。あなたなら誰かに話しますかな?」

声を上げて笑いながらファッジは暖炉に粉のような物を投げ入れエメラルド色の炎の中に入り込んでヒュッという音と共に姿を消しました。首相は身動きもせずにその場に立ちすくんでいました。言われてみればその通りだ。

今夜の事は口が裂けても一生誰にも話さないだろう。たとえ話した所で世界広しと云えども誰が信じると言うのか?ショックが消えるまでは暫くかかりました。ファッジの幻覚を見たのだと一時はそう思い込もうとしました。

過酷な選挙運動中の睡眠不足がたたったからというわけです。不愉快な出会いを思い出させる物は全て処分してしまおうと足掻きもしました。スナネズミを姪にくれてやると姪は大喜びでした。さらにだったというわけです。

ファッジの来訪を告げた醜い小男の肖像画を取り外すようにと首相秘書に命じもしましたが肖像画は首相の困惑をよそに全く動きませんでした。大工が数人に建築業者が2人ほどに美術史専門家が1人に最後は大蔵大臣でした。

全員が肖像画を壁から剥がそうと躍起になりましたがどうにもならず首相は取り外すのを諦めて自分の任期中は何とぞこの絵が動かずに黙っていますようにと願うばかりでした。絵の主は時々は欠伸をしたりもしたのでした。

あるいは鼻の頭を掻いたりするのを確かにちらりと目にしました。そればかりか泥色のキャンバスだけを残して額から出て行ったしまった事も一度か二度ありました。しかし首相はあまり肖像画を見ないように修練しました。

そして肖像画に動きが見えた時には必ず目の錯覚と自分にしっかり言い聞かせるようになりました。ところが3年前ちょうど今夜のような夜に1人で執務室にいるとまたしても肖像画がファッジがまもなく来訪すると告げました。

ファッジは慌てふためいていてずぶ濡れで暖炉から突然飛び出して来ました。上等なアクスミンスター織の絨毯に大量に滴を垂らしている理由を首相が問い質す間もなくファッジは聞いた事もない監獄の事を喚き出しました。

さらには「シリアス・ブラック」とかいう男の事にホグワーツとか何とかにハリー・ポッターという名前の男の子の事もファッジは喚きました。どれもこれも首相にとってはチンプンカンプンだったというわけなんですよね。

3-3.説明した話の中で
ファッジは山高帽子の縁に溜った大量の水をポケットに流し込み息を切らして「アズカバンに行って来た所なんだが何しろ北海の真ん中からなんで飛行も一苦労で。吸魂鬼も怒り狂っているし」とそう言い身震いをしました。

何でもこれまで一度も脱走された事がないのでとにかく首相閣下をお訪ねしなくてはならなかったんだそうです。シリウス・ブラックはマグル・キラーで通っているし「例のあの人」と合流をする事を企んでいるかもしれない。

と言ってもあなたは「例のあの人」が何者かさえご存知ないとファッジは首相に言いました。ファッジは一瞬途方に暮れたように首相を見詰めましたがやがてはこう言ったというわけです。それは癪な言葉だったんですよね。

「さあさあお掛けなさい。少し事情を説明したほうがよさそうだ。ウィスキーでもどうぞ」

自分の部屋で「お掛けなさい」と言われた上に増してや自分のウィスキーを勧められるのは尚更でしたが首相はとにかく椅子に座りました。ところがファッジは首相の執務室のウィスキーを勧めたわけではありませんでした。

ファッジは杖を引っ張り出すとどこからともなく並々と琥珀色の液体が注がれた大きなグラスを2個取り出して1つを首相の手に押しつけるとファッジ自身も椅子に掛けました。それから何とファッジは1時間以上も話しました。

一度ある名前を口にする事を拒み代わりに羊皮紙に名前を書きウィスキーを持っていないほうの首相の手に押しつけました。ようやくファッジが腰を上げて帰ろうとしたその時に首相も立ち上がったというわけなんですよね。

首相は「ではあなたのお考えでは」と言うと目を細めて左手に持った羊皮紙を見て「このヴォルデモート」と読み上げようとしました。ところがでした。

今日の最後に
ファッジがずぶ濡れで慌てふためいてマグルの首相の執務室に突然姿を現したその理由は首相が「シリアス・ブラック」と聞き違えたシリウス・ブラックが魔法界の監獄のアズカバンを脱走したからというわけなんですよね。

アズカバンを脱獄したその時シリウスは魔法界でヴォルデモートの腹心の中ではトップに位置していてさらにはハリー・ポッターの命を狙っているとそう思われていました。ファッジはその事を詳しく説明したんでしょうね。

その話の流れの中でファッジはヴォルデモートの事を抜きにしては説明できなかった。しかし恐怖で「ヴォルデモート」の名前を口にする事ができず代わりに羊皮紙に名前を書いてマグルの首相の手に押しつけたんですよね。

そこで私が思い出したのが11才の誕生日にハグリッドがハリーにヴォルデモートの説明をした時でした。ハリーが「名前を書いてみたら?」と言うとハグリッドは名前の綴りが分らないと「ヴォルデモート」と口にしました。

ファッジはハグリッドと違って綴りが判っていたので羊皮紙に「ヴォルデモート」と書く事ができたというわけなんですよね。

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