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「向こうの大臣」こと魔法大臣コーネリウス・ファッジは最初に会った時にマグルの首相に「二度と会う事はないでしょう」と請け合いました。しかしそんな言葉とは裏腹に2人は頻繁に顔を合わせていたというわけです。そしてついには最悪中の最悪の知らせをファッジは持って来て・・・(全3項目)

3-1.願いとは裏腹に
シリアス・ブラック(首相にはそう聞こえた)脱走の件の詳細を説明する際に魔法大臣コーネリウス・ファッジはとある魔法使いの名前を口にする事を拒み代わりに羊皮紙に名前を書いて首相の手に押しつけたというわけです。

ファッジが帰ろうとした時に首相が左手に押しつけられた羊皮紙を見て「このヴォルデモート」と言おうとしたらファッジは「名前を言ってはいけないあの人!」と唸り首相は「失礼」と言わなくてはならなかったのでした。

首相が「名前を言ってはいけないあの人」がまだ生きているとお考えなのですねと訊くとファッジは細縞のマントの紐を首の下で結びつつ「まあダンブルドアはそう言うが」と答えた後ヴォルデモートの事をこう答えました。

「しかし我々は結局その人物を発見してはいない」

ファッジに言わせればヴォルデモートは配下の者がいなければ危険ではないんだそうです。そこで心配すべきなのは今回脱走したブラックというわけなのだそうです。最後にファッジは首相にこう言ったというわけですよね。

「では先程話した警告をお出しいただけますな?結構。さて首相閣下願わくばもうお目にかかる事がないよう!お休みなさい」

ところが首相とファッジはまたも会う事になりました。これで三度目でした。それから1年も経たない内に困り切った顔のファッジがどこからともなく今度は執務室ではなく閣議室に姿を現し首相にこう告げたというわけです。

何でもクウィディッチ(そんな風に聞こえた)のワールドカップでちょっと問題があって数人のマグルが巻き込まれたが首相は心配しなくてよい。ヴォルデモートの印が再び目撃されたと言っても何の意味もない事だそうです。

他とは関連のない特殊な事件だと確信しておりこうしている間にも「マグル連絡室」が必要な記憶修正措置を取っているとファッジは言いました。そしてファッジは「ああ忘れる所だった」と言うとこう付け加えたのでした。

「三校対抗試合のために外国からドラゴンを三頭とスフィンクスを入国させますがね。なに日常茶飯事ですよ」

何でも非常に危険な生き物をこの国に持ち込む時には首相にお知らせしなければならないと規則にそう書いてあると「魔法生物規制管理部」から言われたとの事でした。首相は急き込んでファッジにこう訊き返したのでした。

「それは-えっ-ドラゴン?」

3-2.最悪の知らせ?
首相のその問いにファッジは「さよう。三頭です。それとスフィンクスです。ではご機嫌よう」と答えました。首相はドラゴンとスフィンクスこそが極めつきでまさかそれ以上に悪くなる事はなかろうとそう願っていました。

ところがです。それから2年と経たない内にファッジがまたしても炎の中から忽然と現れました。今度はアズカバンから集団脱走したという知らせだったのです。首相が「集団脱走?」と訊き返す声がかすれたというわけです。

「心配ない心配ない!」と叫びながらファッジはもう既に片足を炎に突っ込んでいました。そして「全員たちまち逮捕する-ただあなたは知っておくべきだと思って!」と言い激しい緑色の火花の中へと姿を消して行きました。

首相が「ちょっと待ってください!」と叫ぶ間もないほどだったんですよね。マスコミやら野党が何と言おうとも首相は馬鹿ではありませんでした。ファッジが最初の出会いで請け合ったのとは裏腹になっていたんですよね。

首相とファッジは相当頻繁に顔を合わせていましたしファッジの慌てふためきぶりが毎回ひどくなっている事に首相は気がついていました。首相は自分の頭の中では魔法大臣の事を「向こうの大臣」と呼んでいたんですよね。

首相は魔法大臣の事はあまり考えたくはありませんでしたがファッジがこの次に現れる時にはおそらくは一層深刻な知らせになるのではないかとそう懸念していました。そして今回ファッジはまたもや炎の中から現れました。

ファッジはよれよれの姿で苛立っていましたし自分が何故やって来たのか理由がはっきり分らないという首相に対してそれを咎めるかのように驚いていました。そんなファッジの姿を目にした事こそ最悪の事件だったのです。

それは首相にとってはこの暗澹たる1週間の間でという事だったんですよね。首相はぶっきらぼうに「私に分るはずがないでしょう?その-えー-魔法界に何が起こっているなんて」と言ったその後こうも言ったというわけです。

「私には国政という仕事がある。今はそれだけで十分頭痛の種なのにこの上」

首相が「この上」と言った所でファッジが「同じ頭痛の種ですよ」と口を挟みました。ブロックデール橋は古くなったわけじゃない。西部地域のあれは実はハリケーンではなかった。殺人事件もやはりマグルの仕業じゃない。

それにハーバート・チョーリーは家に置かないほうが家族にとって安全でしょうなとファッジは言いました。現在「聖マンゴ魔法疾患障害病院」に移送するよう手配中です。移すのは今夜のはずですとファッジは言いました。

首相が「どういう事。私にはどうも。何だって?」と喚くとファッジは大きく息を吸い込んでから話し出しました。こんな事を言うのは非常に遺憾だが「名前を言ってはいけないあの人」が戻って来たとの事なんだそうです。

「戻った?戻ったとおっしゃるからには。生きていると?つまり」

こう言いながら首相は3年前のあの恐ろしい会話を思い出し細かい記憶を手繰(たぐ)りました。ファッジが話してくれた誰よりも恐れられているあの魔法使い。数え切れない恐ろしい罪を犯した後15年前に姿を消した魔法使い。

その謎のように姿を消した魔法使いが「左様生きています」とファッジは答えました。つまり何と言うか殺害する事ができなければ生きているという事になりますかな?ファッジにはそれがどうもよく分らないのだそうです。

それにダンブルドアはちゃんと説明してくれない。しかしともかく「あの人」つまりヴォルデモートは肉体を持ち歩いたりしゃべったり殺害したりしているわけで他に言いようがなければ生きているという事になるそうです。

3-3.そんな気持ちは
首相は何と言って良いやら分りませんでした。しかしどんな話題でも熟知しているように見せたいという身についた習慣のせいでこれまでの何回かの会話の詳細を何でもいいから思い出そうとしてあれこれ記憶を辿りました。

首相はファッジにシリアス・ブラックはヴォルデモートと一緒になったのかと訊きました。ファッジは山高帽子を回転させながら他の事を考えているようで「ブラック?ブラック?」と言ったその後にこう答えたんですよね。

シリウス・ブラックの事かね?いーやとんでもない。シリウス・ブラックは死にましたよ。シリウス・ブラックについては間違っていたようで結局あの男は無実でした。ヴォルデモートの一味ではなかったとそう答えました。

ファッジは帽子をますます早回しさせながら「とは言え」と言って言い訳がましくも言葉を続けました。全ての証拠に加えて50人以上の目撃者もいたわけなので無実が証明されたのだそうです。その男は死んだんだそうです。

実は殺害されました。魔法省の敷地内で実は調査が行われる予定だとファッジは言いました。首相はここでファッジが可哀想になってチクリと胸が痛んで自分でも驚きました。しかしそんな気持ちは輝かしい自己満足でした。

そんな気持ちは瞬時に掻き消されてしまいました。暖炉から姿を現わす分野では劣っているかもしれないが自分の管轄する政府の省庁で殺人があったためしは少なくとも今まではない。ファッジはなおもしゃべり続けました。

「しかしブラックの事は今は関係ない。要は首相閣下我々が戦争状態にあるという事でありまして態勢を整えなければなりません」

幸運が逃げない呪(まじな)いにと首相が木製の机にそっと触れているとファッジがこう言い首相は神経を尖らせて「戦争?まさかそれはちょっと大袈裟じゃありませんか?」と訊きました。するとだったというわけですよね。

ファッジは首相にヴォルデモートは1月にアズカバンを脱獄した配下と今や合流したのですと答えたというわけなんですよね。

今日の最後に
魔法大臣コーネリウス・ファッジはマグルの首相に最初に会った時に「二度と私に会う事はないでしょう」と言いました。ただし我が方で本当に深刻な事態が起こらない限りという条件付きでした。だからという事でしょう。

つまり魔法界のほうに本当に深刻な事態が起きてしまったがために首相はファッジと何度も会う事を余儀なくされたというわけですよね。次に会った時の知らせはシリウスがアズカバンを脱獄したという事だったんですよね。

当時シリウスが一番の配下と思われていたため首相は初めてヴォルデモートという闇の魔法使いの存在を知りました。そして三度目に会った時の知らせはクィディッチ・ワールドカップで「闇の印」が打ち上げられた事です。

ついでという感じでファッジは「魔法生物規制管理部」から言われたと三校対抗試合のために三頭のドラゴンとスフィンクスを外国から入れると首相に告げました。それから次の知らせは集団脱走があったという事でしたね。

そして首相が懸念していた通りでファッジは最悪中の最悪の知らせを持って来ました。それは「名前を言ってはいけないあの人」つまりヴォルデモートが戻り肉体を持ち生きていて歩いたりしゃべったり殺害したりしている。

そういう知らせでした。すなわちファッジの知らせの大部分はヴォルデモート絡みだったというわけです。ヴォルデモートという闇の魔法使いが存在したがためにファッジとマグルの首相は頻繁に会わなければならなかった。

そういう事だったんですよね。
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