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コーネリウス・ファッジは実は3日前に魔法大臣を首になったんだそうです。今夜マグルの首相の執務室を訪れたのは最近の出来事を首相に説明し後任を紹介するためだったのだそうです。そして新たに魔法大臣に就任したルーファス・スクリムジョールがやって来たのでした。(全3項目)

3-1.新魔法大臣来訪
3日前まで魔法大臣だったファッジは振り返ると醜い小男の肖像画を見ました。ファッジの視線を捉えると肖像画は「まもなくお見えになるでしょう。ちょうどダンブルドアへのお手紙を書き終えた所です」と言ったのでした。

ファッジは初めて辛辣な口調になり「ご幸運を祈りたいですな」と言いました。ファッジはここ2週間ダンブルドアに何と毎日2通も手紙を書いたというのにダンブルドアは頑として動こうとはしなかったとの事なんだそうです。

ダンブルドアがあの子をちょっと説得する気になってくれていたら自分はもしかしたらまだ。ここでファッジは一旦言葉を切って「まあスクリムジョールのほうが上手くやるかもしれないし」と言って再び言葉を切りました。

そして口惜しげにむっつりと黙り込みました。しかし沈黙はほとんどすぐに破られました。肖像画が突然事務的な切り口上でこう告げたというわけです。ファッジの後任の新しい魔法大臣が来訪するとそう告げたんですよね。

「マグルの首相閣下。面会の要請。緊急。至急お返事のほどを。魔法大臣ルーファス・スクリムジョール」

首相は他の事を考えながら「はいはい結構」と生返事をしました。火格子の炎がエメラルド色になって高く燃え上がりその炎の中心部で独楽のように回っている今夜2人目の魔法使いの姿が見えて来たというわけなんですよね。

やがてその魔法使いが炎から吐き出されるようにして年代物の敷物の上へと現れた時にも首相はぴくりともしませんでした。ファッジが立ち上がりました。暫く迷ってから首相もそれに倣ったというわけです。そしてでした。

首相は到着したばかりの人物が身を起こして長く黒いローブの灰を払い落とし周りを見回すのを見詰めたというわけなんですよね。

3-2.新魔法大臣ルーファス・スクリムジョール
ルーファス・スクリムジョールを見て首相は馬鹿馬鹿しい印章だが年老いたライオンのようだと思いました。たてがみのような黄褐色の髪やふさふさした眉は白髪交じりで細縁眼鏡の奥には黄色味がかった鋭い眼があります。

僅かに足を引きずってはいましたが手足が細長くて軽やかで大きな足取りには一種の優雅さがありました。俊敏で強靭な印象が瞬時に伝わって来ます。首相は手を差し出しながら「初めまして」と丁寧に挨拶をしたのでした。

この危機的な時に魔法界の指導者としてファッジよりもスクリムジョールが好まれた理由が首相には判るような気がしました。スクリムジョールは部屋中に目を走らせながら軽く握手をするとローブから杖を取り出しました。

「ファッジから全てお聞きになりましたね?」

こう言うとスクリムジョールは入口の扉まで大股で歩いて行って鍵穴を杖で叩きました。首相の耳に鍵がかかる音が聞こえたため首相は「あー-ええ」とスクリムジョールの問いに答えたその後にこう言ったというわけですね。

「差支えなければドアには施錠しないでいただきたいのですが」

これにスクリムジョールは「邪魔されたくないので」と短く応えました。さらにスクリムジョールは「それに覗かれたくもない」と言って杖を窓に向けてカーテンを閉めました。それからスクリムジョールはこう言いました。

「これでよい。さて私は忙しい。本題に入りましょう。まずあなたの安全の話をする必要がある」

首相は可能な限り背筋を伸ばして「現在ある安全対策で十分満足しています」と答えました。しかし首相が「ご懸念には及びません」と言おうとするとその言葉の途中でスクリムジョールは首相にこう言ったというわけです。

「我々は満足していない。首相が服従の呪文にかかりでもしたらマグルの前途が案じられる。執務室の隣の事務室にいる新しい秘書官だが」

スクリムジョールは首相の言葉を途中で遮ってこう言いましたが今度は首相がスクリムジョールの言葉を途中で遮る番でした。首相は語気を強めてスクリムジョールが言った隣の事務室にいる秘書官についてこう言いました。

「キングズリー・シャックルボルトの事なら手放しませんぞ!あれはとてもできる男で他の人間の2倍の仕事をこなす」

するとスクリムジョールはにこりともせずに「あの男が魔法使いだからだ。高度に訓練された闇祓いであなたを保護する任務に就いている」と言いました。それを聞いた首相はスクリムジョールにきっぱりとこう言いました。

「ちょっと待ってくれ!執務室にそちらが勝手に人を入れる事はできますまい」

ところが首相が「私の部下は私が決める」と言おうとするとまたもや言葉の途中でスクリムジョールが「シャックルボルトに満足していると思ったが?」と冷静に言いました。実は勝手に人を入れる事が可能というわけです。

スクリムジョールはおそらくは首相の記憶を修正してキングズリー・シャクルボルトを送り込んだのでしょう。スクリムジョールの問いに首相は「満足している-いやしていたが」と答えスクリムジョールはこう言いました。

「それなら問題はないでしょう?」

首相は「私は。それはシャクルボルトの仕事がこれまで通り。あー。優秀ならば」とそう答え首相の言葉は腰砕けに終わりました。しかしスクリムジョールはほとんど首相の言葉は聞いていないようで話は次へと移りました。

3-3.最大の問題は?
スクリムジョールは「さて政務次官のハーバート・チョーリーだが-公衆の面前でアヒルに扮して道化ていた男の事だ」と続けて言い話を先頃辞職した政務次官の事へと移しました。スクリムジョールに首相はこう訊きました。

「それがどうしました?」

首相のこの問いにスクリムジョールは「明らかに服従の呪文をかけ損ねた結果です。頭をやられて混乱しています。しかしまだ危険人物足りうる」と答えました。これに対して首相は力なくこのように言ったというわけです。

「ガーガー鳴いているだけですよ!ちょっと休めばきっと-酒を飲み過ぎないようにすれば多分」

するとスクリムジョールはこうしている間にも聖マンゴ魔法疾患障害病院の癒師団が診察をしています。これまでの所患者は癒師団の癒者3人を絞めて殺害しようとしたと言いました。それから首相にこうも言ったんですよね。

「この男は暫くマグル社会から遠ざけたほうが良いと思います」

首相は心配そうに「私は。でも。チョーリーは大丈夫なのでしょうな?」と訊きました。スクリムジョールは肩をすくめて既にもう暖炉へと向かっていました。スクリムジョールは首相にこう言ったというわけなんですよね。

「さあこれ以上言う事はありません。閣下これからの動きはお伝えしますよ-私個人は忙しくて伺えないかもしれませんがその時は少なくともこのファッジを遣わします。顧問の資格で留まる事に同意しましたので」

ファッジは微笑もうとしてしくじり歯が痛むような顔になっただけでした。スクリムジョールは既にもうポケットを探ってあの不可思議な粉を取り出し炎を緑色にしていました。首相は絶望的な顔で2人を暫くは見ていました。

しかし今までずっと押さえつけて来た言葉がついに口を衝いて飛び出しました。この首相の言葉を聞いてスクリムジョールはその場でゆっくりと振り向きファッジと顔を見合せて互いに信じられないという目つきをしました。

「そんな馬鹿な-あなた方は魔法使いでしょうが!魔法が使えるんでしょう!それなら間違いなく処理できるでしょう-つまり-何でも!」

ファッジは今度こそ微笑み損ねず優しくこう言いました。そして2人の魔法使いは明るい緑色の炎の中に次々と歩み入って姿を消したというわけなんですよね。

「閣下問題は相手も魔法が使えるという事ですよ」

今日の最後に
本来ならコーネリウス・ファッジの後任の魔法大臣は魔法法執行部の部長のアメリア・ボーンズが就任するはずでした。しかしそれは大いにそして確実にマズいと思ったようでヴォルデモート自身が殺害したというわけです。

そこで闇祓い局の局長だったルーファス・スクリムジョールが新たに魔法大臣の座に就く事になりました。ヴォルデモートはこのスクリムジョールは殺害しませんでした。この人物なら脅威にはならないと思ったんでしょう。

スクリムジョールはヴォルデモートの復活が「日刊予言者新聞」に載って公になった事を受けて幾つか新しい局を設置しました。アーサー・ウィーズリー氏もまたスクリムジョールが新設した局の局長に抜擢されましたよね。

「偽の防衛呪文並びに保護器具の発見並びに没収局」だそうです。しかしそのアーサー氏がクリスマス休暇に「隠れ穴」に来たハリーに漏らした話によると仕事は忙しいものの実績は上がっていないとの事なんだそうですね。

「夜の騎士(ナイト)バス」の車掌のスタン・シャンパイクを含めて3人が逮捕されたのですが3件とも誤逮捕で本物の死喰い人は1人もいない。アズカバンから脱獄したベラトリックス・レストレンジも捕まってはいませんよね。

だからヴォルデモートもルーファス・スクリムジョールは始末しなかったというわけです。この程度の魔法使いだからだというわけなんですよね。
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