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今回出版された「この本」にはビードルの書いた童話のあとにダンブルドアが生前に書いた解説文が添えられているのですがハリーポッター・シリーズ本編とは少し趣の違ったダンブルドアを垣間見ることができます。発表されることを前提としてのことだったのか?それとも?(全2項目)

2-1.新たな側面?「皮肉屋のダンブルドア」
この本の冒頭に収められている「物語を始める前に」の中でローリングさんはダンブルドアが遺した一連のメモ書きについてこう述べていますね。

これら(のメモ)が自己満足のために書かれたものか将来出版するための論評だったのかは、もはや知るすべもありません。

確かにダンブルドアがビードルの物語の各作品に寄せて書いた「これらの文章」を読むと「果たして公になることを前提に書かれたものなのだろうか?」と思いたくなる記述が多数登場しますよね。

例えば最初の物語「魔法使いとポンポン跳ぶポット」では息子の魔法使いは良心に目覚め魔法の力をマグルの隣人のために使うようになったなどと考える者は・・・

お人好しのあんぽんたんぶりをさらけ出していると云えると作品の意図を良心的に受け止めようとしている人たちを一刀両断に切り捨てていますよね。

「バビティ兎ちゃんとペチャクチャ切り株」の解説文でも一度死んだ人間の肉体と魂を再結合させる可能性を説いた著書を表した魔法界の哲学者に対して・・・

「いい加減諦めろ。そんなことは無理」

と死者を蘇らせることなど絶対に不可能だと断じています。

ダンブルドアの「人間像」特に第6巻までのダンブルドアの数々の発言や行動を見ていると高潔で聡明で博愛精神に富んでいるというイメージや印象を受けますが・・・

この本の解説文を読んでいると結構辛辣で情け容赦がないといった感じがしますよね。したがって「発表されることを前提に書いてはいないのでは?」と思いたくもなるというわけです。

まあ確かにハリーも含めて私たち読者もまたダンブルドアの「いい部分や側面」ばかりを見て来たので一層強く感じるのかも?しれませんね。

2-2.改訂屋?ベアトリックス・ブロクサム
先回取り上げた時にも触れたようにビードルの物語は「今の魔法界の実情を反映していない」として大幅に内容が書き換えられてしまったものがありました。

さらに一部の狂信的な考えを持つ人たちの「この物語の内容には受け入れ難いものがある」という意志を反映させた改訂も行なわれたようです。

そういった人たちの気持ちを受けて(?)登場したのがベアトリックス・ブロクサムだったというわけです。ビードルの書いた幾つかの作品が「その犠牲」になったというわけです。

●魔法使いとポンポン跳ぶポット
ブロクサム女史は自身の著書「毒キノコ物語」で「最も恐ろしい主題、たとえば死、病気、流血、邪悪な魔法、気持ちの悪い登場人物、最もおぞましい吹き出物や膿などに子どもたちが不健全な不安を抱くからと称して・・・

「ビードルの物語」の何編かを自分の理想に従って書き換えたのだそうです。女史の語る理想とは「小さな天使たちの純真な心を健全で幸せな思いで満たし安らかな眠りに恐い夢が入り込まないようにすることで」

天真爛漫さという貴重な花を守ることなんだそうです。

しかし!ブロクサム女史のこの改訂版を読んだ後世の魔法族の子どもたちの反応はいつも決まって同じでした。激しくゲーゲー吐き始め早く本をどこかに持っていって粉々にしてくれと頼むのだそうです。

●毛だらけ心臓の魔法戦士が改訂できなかった理由
ところが「毛だらけ心臓の魔法戦士」はビードル物語の中でも最も惨たらしい話であるのにも関わらず何百年も手を加えられることなく語り継がれて来ました。どうしてなんでしょうね?

この物語はビードル物語の中でも一番残酷な内容であるため子どもが恐い夢にうなされない年齢に達するまでは話して聞かせない親が多いのだそうです。

ところがブロクサム女史は年上のいとこたちにおばさんが「この物語」を語り聞かせているのを偶然立ち聞きしてしまったのだそうです。

以来ブロクサム女史は衝撃から立ち直ることができず1週間も寝込み心が深く傷ついて夜な夜な眠ったまま同じ鍵穴まで歩いて行くようになってしまったのだそうです。

そのためブロクサム女史のお父さんは娘が寝る時間になると娘の部屋のドアに「粘着呪文」をかけるようになったんだそうです。

ブロクサム女史が「この物語」の書き換え版を「毒キノコ物語」に載せていないのは敏感な子どもたちに聞かせるにふさわしい物語に書き換えることができなかったからということのようですね。(苦笑)

最後に
実は昨日と今日は当初別の記事を載せる予定でいたのですが、残りの「2作品」を早めに済ませたいということで急遽ビードルの物語を差し込んだというわけです。

「この本」についてはまだまだ取り上げ切れなかったコトがあったので年明けにもまた「別の形」で取り上げたいと思っているところです。
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