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「こいつ、本物だと思うか?」と問うロンにハリーは「1つだけ試す方法があるだろう?」と答えたのでした。その唯一の方法とは?そして!ついに!ヴォルデモートの分霊箱は・・・(全3項目)

3-1.驚きの再会!
池に飛び込んでもなおハリーは潜る瞬間を刻一刻と先延ばしにしていました。しかし「やるしかない」と自分に言い聞かせて勇気を振り絞るとハリーは池の底の剣を目指して潜りました。

指が剣の柄を握ってハリーが剣を引っ張り上げた時、何かがハリーの首を絞めました。水草だろうと思ってハリーは空いている手で「それ」を払い退けようとしましたが「それ」は水草ではなかったのです。

何と!それはハリーが首にかけていた「分霊箱」だったのです。ハリーは水面に戻ろうと必死で水を蹴りましたが池の岩場のほうへと後退するばかりでした。胸の周りを締め付けているのは「死」の腕に違いない。

ぐしょ濡れで咳き込み「こんなに」冷えたのは生まれて初めてだというほど凍えて雪の上に腹ばいになって我に返った時ハリーは近くで「もう1人」の誰かが咳き込んでいるのに気づきました。

「おい―気は―確かか?」

その声を聞いたショックがなかったらハリーは起き上がる力が出なかったでしょう。歯の根も合わないほど震えながらハリーがよろよろと立ち上がると目の前に立っていたのは何と!ロンでした。

片手にグリフィンドールの剣を持ち、もう片方の手には鎖の切れた分霊箱をぶら下げています。ロケットが下手な催眠術の真似事のように短い鎖の先で前後に揺れていました。

「まったく、どうして―」
「潜る前に、こいつを外さなかったんだ?」

ハリーは信じられませんでした。銀色の牝鹿などロンの出現に比べたら何でもありません。寒さに震えながらハリーは池の縁に重ねて置いてあった服をつかんで着始めましたが・・・

1枚・・・また1枚とセーターを頭から被るたびにロンの姿が見えなくなるので、ハリーはロンが消えてしまうのでは?と半信半疑でしたがロンはどうやら本物らしく消えませんでした。

池に飛び込んでハリーを救ったのはロンだったのです。

3-2.分霊箱破壊!
突然のロンの出現に呆然自失のハリーだったのですが、しばらくの間は銀色の牝鹿や何故?グリフィンドールの剣が池の中にあったのか?で2人は議論を交わしたのでした。

「こいつ、本物だと思うか?」のロンの問いにハリーは「1つだけ試す方法があるだろう?」と答えました。その時分霊箱のロケットが微かにピクッとしました。ハリーは今こそ分霊箱を破壊する時だと思ったのでした。

ハリーはハーマイオニーの杖を高く掲げて周りを見回しシカモアの木陰の平たい岩に目をつけました。そしてロンから分霊箱を受け取ると岩の表面の雪を払い退けたあとロンに告げたのでした。

「君がやるべきだ」

ロンは驚いた顔をしましたがハリーは親切心や気前のよさから言ったわけではありませんでした。池から剣を取り出したのはロンなのだからロンが「この剣」を振るうべきだという確信があったのです。

「どうやって開くつもりだ?」と怯えた顔で問うロンにハリーは蛇語で「開け」と頼むんだと答えたのでした。答えはあまりにもすらすらとハリーの口を突いて出て来たのでした。

ロンは当初「そいつが苦手なんだ!」とか「僕にはできないよ!」とロケットが置かれた岩から後退りしながら弱音を吐いていましたがハリーから名前を言われたことが刺激剤の役目を果たしたようです。

ハリーがロケットに向かって蛇語で「開け」と言うとカチッという小さな音と共にロケットの金色のフタが2つパッと開きました。ハリーはロケットが動かないように押さえながらロンに言いました。

「刺せ」

ロンは震える両手で剣を持ち上げ切っ先を激しく動き回っているリドルの両眼に向けました。その時でした。分霊箱の最後の悪あがきが始まったのです。ロケットから押し殺したような声が聞こえて来ました。

「おまえの心を見たぞ。おまえの心は俺様のものだ」

押さえつけている分霊箱がブルブル震えているのが判りハリーはこれから起こるであろうことを恐れました。そして恐れていたことはロンが剣を一段と高く掲げた時に起こりました。

リドルの両眼が真っ赤に光るとロケットは突然焼けるように白熱して、思わずハリーが手を離すと見る見る内にロケットからハリーとハーマイオニーの姿が現れたのでした。

本物のハリーが大声でロンに呼びかけましたが今やリドル・ハリーとリドル・ハーマイオニーがヴォルデモートの声で話し始めロンは魅入られたように2人の姿をじっと見ていました。

リドル・ハーマイオニーは本物のハーマイオニーよりもっと美しく凄みも本人以上でした。2つの姿はロンに向かって悪口雑言やでまかせを次々に吐き出していました。

リドル・ハリーとリドル・ハーマイオニーが抱き合い2人の唇が重なるとロンはようやく意を決したように剣を高く掲げハリーの叫びに促されて剣を振り下ろしました。鋭い金属音と長々しい叫び声がしました。

ハリーは雪に足を取られながら振り向き杖を構えて身を守ろうとしましたが戦う相手はいませんでした。自分自身とハーマイオニーの怪物版は消えていました。ハリーはゆっくりとロンのほうに歩み寄ったのでした。

ハリーは苦悶の表情で目には涙を浮かべているロンには敢えて視線を向けず破壊された分霊箱を拾い上げました。分霊箱の中に息づいていたものは最後にロンを責め苛(さいな)んで消え去ったのでした。

3-3.この場面でのダンブルドア
何故?ハリーとロンは再会を果たすことができたのか?

この後2人はテントに戻りロンはハーマイオニーとの再会を果たすこともできたというわけなんですが、怒り心頭のハーマイオニーが1つだけ知りたがったのが「私たちをどうやって見つけたのか?」ということでした。

そしてハーマイオニーの問いに対してロンが「これさ」と言ってジーンズのポケットから取り出したのがダンブルドアからロンに遺贈された『灯消しライター』だったというわけです。

ロンの説明によるとこの「灯消しライター」は灯を点けたり消したりするだけのものじゃないのだそうです。ロンがクリスマスの朝早くにラジオを聞いていたらハーマイオニーの声が聞こえて来たそうです。

何と!不思議なことにハーマイオニーの声は「灯消しライター」から聞こえて来たそうです。そこでロンはポケットからライターを取り出してカチッと点けてみたそうです。

するとロンのいた部屋の灯りが消えて別の灯りが窓のすぐ外に現れたのだそうです。その灯りは丸い光の球で青っぽく強くなったり弱くなったりして脈を打っているみたいだったそうです。

そこでロンは「これだ!」と閃いて急いで荷物をリュックサックに詰めて庭に出たんだそうです。小さな丸い光は浮かんでロンを待っていましたがロンが出て行くと納屋の裏に来たところでロンに入って来たんだそうです。

するとロンは光が自分の行くべき所へ連れて行ってくれると判ったんだそうです。そこで「姿くらまし」したところ光はロンをハリーとハーマイオニーのいる所に連れて来てくれたんだそうです。

最初に到着した場所ではロンは2人に会うことはできませんでしたが、2度目に到着した「ディーンの森」ではハリーが銀色の牝鹿を追って保護呪文の圏外に出て来たので・・・

再会することができたというわけなんですよね。(笑)

本日の最後に
愛深ければ?憎しみもまた強し?

ロンを見たハーマイオニーは簡易ベッドから滑り降りロンの青ざめた顔を見据えながら夢遊病者のようにロンのほうに歩いて行きました。ロンは期待を込めて微笑みかけ両腕を半分挙げたのですが・・・

この後ロンの期待は見事に裏切られハーマイオニーの怒りが炸裂したのでした。ハーマイオニーは怒りに任せてロンに鉄拳を情け容赦なく浴びせたのでした。

「あなたは―何週間も―何週間も―いなくなって―のこのこ―ここに―帰って―来るなんて―あ、私の杖はどこ?」

ハーマイオニーは腕ずくでもハリーの手から杖を奪いそうな形相でした。ハリーが2人の間に「盾の呪文」をかけるとハーマイオニーは後ろに吹っ飛び床に倒れましたが・・・

ハーマイオニーは口に入った髪の毛をペッと吐き出しながら跳ね起きました。そしてハリーが「落ち着いて」と言うのを途中で遮ると金切り声で「私、落ち着いたりしない!」と言ったのでした。

ハーマイオニーはハリーがこれまで見たことがないほど取り乱していましたが「灯消しライター」や銀色の牝鹿のことなどの話が展開する内に・・・

何とか落ち着きを取り戻してくれたようでした。

本日の記事で取り上げたのは・・・
第7巻「死の秘宝」より第19章「銀色の牝鹿」でした。
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