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「先生は死んでいる」とハリーが言うとダンブルドアは「そうじゃよ」と答えたのでした。ところが今度はハリーが「僕も死んでいる?」と問うとダンブルドアは「違う」と答えたのでした。どういうこと?(全3項目)

3-1.再会
ハリーはうつ伏せになって静寂を聞いていました。完全に1人でした。誰も見てはいないし他には誰もいませんでした。そこはハリーが今まで経験したことのない不思議な世界でした。

最初の内ハリーは自分が存在しているのかどうか?さえ分りませんでした。しかし時が過ぎて行くにつれて触感があり目があり立ち上がって歩くことができることに気づいたのでした。

ハリーはびくりと身を引きました。音を出しているものを見つけたのです。小さな裸の子供の形をしたものが地面の上に丸まっていたのです。肌は皮を剥がれでもしたかようにザラザラと生々しく・・・

誰からも望まれずに椅子の下に置き去りにされ目につかないように押し込まれて必死に息をしながら震えていました。小さくて弱々しく傷ついているのにハリーは「それ」が何故か怖いと思ったのでした。

にも関わらずハリーはいつでも逃げられるようにと身構えながら近づいて行ったのでした。やがてハリーはそれに触われるほど近くに立っていましたが触れる気には到底なれなかったのでした。

「君には、どうしてやることもできん」

ハリーがくるりと振り向くと驚くべきことにアルバス・ダンブルドアがハリーに向かって歩いて来るではありませんか!流れるような濃紺のローブをまとい背筋を伸ばして軽快な足取りでやって来ます。

「何と素晴らしい子じゃ。何と勇敢な男じゃ。さあ一緒に歩こうぞ」

ダンブルドアは両腕を広げました。手は両方とも白く完全で無傷でした。ハリーは呆然として悠々と歩き去るダンブルドアのあとに従ったのでした。ダンブルドアは哀れっぽい声で泣いている生々しい赤子をあとに・・・

少し離れた所に置いてある椅子へとハリーを導いたのでした。それまでハリーは気づかなかったのですが高く輝くドームの下に椅子が2脚置いてあったのです。ダンブルドアが一方の椅子に掛け・・・

ハリーはダンブルドアの顔をじっと見つめたまま・・・

もう1つの椅子にストンと腰を落としたのでした。

3-2.ダンブルドアの説明
長い銀色の髪や顎鬚(あごひげ)に半月形のメガネの奥から鋭く見通すブルーの目に折れ曲がった鼻と何もかもハリーの憶えている通りのダンブルドアでした。しかし・・・

「でも、先生は死んでいる」とハリーが言うとダンブルドアは当たり前のように「おお、そうじゃよ」と言ったのでした。ところがハリーが「それなら僕も死んでいる?」と問うとダンブルドアは・・・

●ハリーの血、リリーの護り
ダンブルドアはますますにこやかに微笑んでハリーに全体としてみれば違うと思うと答えたのでした。2人は顔を見合わせました。ダンブルドアはまだ笑顔のままでした。そんなダンブルドアにハリーは・・・

でも自分は死んだはずだ。僕は防がなかった!あいつに殺されるつもりだったと反論するとダンブルドアは多分それが大きな違いをもたらすことになったと言ったのでした。

つまり!その結果ダンブルドアの説明によるとハリーが自分をヴォルデモートに殺させることによってハリーの中にあったヴォルデモートの魂の一部が破壊されたと言うのです。しかし・・・

その一方でハリーの魂は完全無欠でハリーだけのものだと言うのです。そこでハリーが今回は誰も自分のために死んではいないのに僕はどうして生きているのですか?と問うとダンブルドアは・・・

ダンブルドアはヴォルデモートが「無知の故に」さらに「欲望と残酷さの故に」何をしたのか?を思い出してみるのじゃとハリーに答えを促したのでした。すると何の苦もなく答えがハリーの唇に上って来たのでした。

「あいつは、僕の血を入れた」
「まさにそうじゃ!」

ヴォルデモートは生身の身体を再生させる時にハリーの血を採りました。その結果ハリーの血に流れていた『リリーの護り』がヴォルデモートの中にも取り込まれたというのです。

だからヴォルデモートが生きている限りハリーは死なないというのです。ダンブルドアは「あの者は君の命を繋ぎとめておる!」と言ったのでした。さらに詳しい説明を求めるハリーに対してダンブルドアは・・・

実はハリーはヴォルデモートが期せずして作ってしまった『7つ目の分霊箱』だったんだそうです。ヴォルデモートはハリーの両親を殺し、さらに幼子のハリーまでも殺そうという言語に絶する悪行を為した結果魂が砕けた。

それは自らの魂を非常に不安定にしてしまったためで何故ならヴォルデモートの知識は情けないほど不完全なままでヴォルデモートは自らが価値を認めないものに対する理解が全くないと・・・

厳しくヴォルデモートを断罪したのでした。

●ハリーの柊の杖は何をした?
次にハリーが訊ねたのは「僕の杖はどうしてあいつの借り物の杖を折ったのでしょう?」ということでした。ダンブルドアは「定かには分らぬ」と言いつつもハリーの「それじゃ推量でいいです」の求めに応じて・・・

明確な答えを示してくれたのでした。まずダンブルドアはハリーとヴォルデモート卿が前人未到の魔法の分野を共に旅して来たことを理解しておかなくてはならないと言ったのでした。

したがって前例のないことだったので専門家の杖作りでさえ予測できない事態が起きてヴォルデモートに対しても説明できなかったと思うとダンブルドアはまず答えたのでした。

結論としてダンブルドアはヴォルデモート卿が復活した「あの夜」双子の芯の杖同士を戦わせたことでハリーの杖はヴォルデモートの杖の力と資質の一部を吸収したと言うのです。

それは「死ぬかもしれない」ということをハリーが積極的に迎え入れたことでハリーの勇気が勝り、その結果ハリーの杖がヴォルデモートの杖を圧倒したからだとダンブルドアはハリーに説明したのでした。

3-3.この場面でのダンブルドア
「この章」の前半で明らかにされたのはハリー4年生の学期末にリトル・ハングルトンでハリーとヴォルデモートが対決したことにはハリーが最後の対決で勝利するための措置が数多く施されていたということですよね。

まず1つ目にはヴォルデモートが自身の身体を取り戻す際にハリーの血を取り込んだということです。そのことで『リリーの護り』がヴォルデモートにも取り込まれヴォルデモートが生きている限り・・・

ハリーは死ななくなったのです。

2つ目には2人の杖が「兄弟杖」だったがためにハリーはリトル・ハングルトンから逃げ遂せることができたのですが、2人の杖の芯が同じ不死鳥だったことで『新たな事態』が起きていたのです。

「兄弟杖」を無理やり戦わせたことでハリーの杖はヴォルデモートの杖の力と資質の一部を吸収していたのです。その結果ヴォルデモートは「ニワトコの杖」を探す旅に出たというわけです。

そしてそれが死への旅立ちになって行ったというわけです。

本日の最後に
ハリーは清潔で傷1つない両手を見下ろしながらダンブルドアに訊ねたのでした。「ここはいったい、どこなのですか?」するとダンブルドアは周囲を見回しながら実はわしが君にそれを聞こうと思っていたと答えたのでした。

そして逆にハリーに君はここがどこだと思うかね?と訊ねて来たのでした。ハリーはダンブルドアに聞かれるまで「ここ」がどこなのか?分ってはいませんでしたが今は答えられることに気づいたのでした。

ハリーが「キングズ・クロス駅みたいだ」と言うとダンブルドアは遠慮もなくクスクスと笑い始めたのでした。それじゃあ先生はどこだと思われるんですか?とハリーが少しムキになって聞くと・・・

ダンブルドアは自分には全く分らぬ。これは言ってみればハリーの晴れ舞台だと答えたのでした。ハリーはダンブルドアの態度が腹立たしくなって顔をしかめましたが・・・

ハリーが次に口にした言葉とは?

本日の記事で取り上げたのは・・・
第7巻「死の秘宝」より第35章「キングズ・クロス」でした。
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