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スクリムジョールを抹殺し傀儡のシックネスを魔法大臣の座に就けて事実上政権のトップに君臨したヴォルデモートだったのですが決して心は安らがなかったのでした。あの杖を手に入れて自分の最後の弱みを取り除かなくては満足できなかったのです。(全3項目)

3-1.魔法省陥落
ヴォルデモートは事実上魔法大臣の座に就いたのでした。

クーデターは円滑に沈黙の内に行われ殺したスクリムジョールは表向きには辞任ということにしました。後任の魔法大臣にはヤックスリーが「服従の呪文」をかけたパイアス・シックネスを就任させたのでした。

何ゆえ自分自身が魔法大臣の座に就任しなかったのか?と云えば第1には傀儡のシックネスに日常の仕事をさせておけばヴォルデモートは身軽に魔法省を超えた所で勢力を拡大できるということもありました。

第2には大臣宣言をしてしまえば、あからさまな反乱を誘発していたかもしれないからです。誰を信じていいのか分からないのに互いに本心を語り合う勇気のある者はほとんどいません。

もし自分の疑念が当たっていたら家族が狙われるかもしれない。黒幕に留まることで混乱や不安や恐れを引き起こしたというわけです。しかしヴォルデモートが魔法大臣の座に就かなかった本当の理由とは?

3-2.グレゴロビッチは見つけたが・・・
ヴォルデモートに杖を向けられた男はロープもないのに逆さ吊りになって浮かんでいました。見えない薄気味の悪い縛りを受けて手足は体に巻きつけられて揺れていました。

男の髪の毛は真っ白で豊かな顎鬚を生やしていました。手足を縛られたサンタクロースでした。頭に血が下がって赤い顔をしています。吊るされた男の瞳孔は恐怖で大きく広がっていました。

ヴォルデモートは男に自分に嘘をつくなと迫りました。帝王は既にお前が「あれ」を持っていることを知っていると男に言ったのでした。そしてヴォルデモートは男の心の中に・・・

ヴォルデモートは手提げランプを掲げて走る男のあとを追って暗い廊下を急いでいました。男は廊下の突き当たりにある部屋に勢いよく飛び込みました。ランプが工房と思われる場所を照らし出しました。

出窓の縁にブロンドの若い男が大きな鳥のような格好で止まっていました。一瞬ランプの光がブロンドの男を照らしました。ハンサムな顔が大喜びしているのが見えました。

その侵入者は自分の杖から「失神呪文」を発射して高笑いしながら後ろ向きのまま鮮やかに窓から飛び降りて行ったのでした。ヴォルデモートは広いトンネルのような瞳孔から矢のように戻って来ました。

「グレゴロビッチ、あの盗人は誰だ?」

グレゴロビッチは恐怖で引きつった顔をしていました。そしてヴォルデモートに問われても「そのブロンドの男」が誰なのか?は分からないと答えたのでした。果たして・・・

あの「ブロンドの男」は誰なのか?

3-3.ゲラート・グリンデルバルド
ブルガリアの杖職人グレゴロビッチから「あの杖」を奪っていったのは誰なのか?グレゴロビッチが既に杖を持っていないと判って以来ヴォルデモートは四六時中あの「ブロンドの男」のことを考えるようになっていたのでした。

そして「あのブロンドの男」が誰なのか?が判ったのは何と!翌年の3月のことだったのです。ヴォルデモートは「その男」が収監されている監獄へと向かったのでした。

近いぞ・・・近いぞ・・・

ヴォルデモートは黒い要塞の高い壁の周りを滑るように動き回っていました。その男は一番高い塔の一番上の部屋に収監されていたのでした。ヴォルデモートは夜の空を塔の一番上の窓を目指して・・・

真っ直ぐに飛んで行ったのでした。窓は黒い石に切れ目が入っているだけで人1人通れる大きさではありませんでした。骸骨のような姿が窓の隙間から辛うじて見えていました。その男は毛布を被って丸まっていました。

死んでいるのか?眠っているのか?窓の外から見ている限りでは分かりません。ヴォルデモートは窓の切れ目から蛇のように入り込み霞(かすみ)のように軽々と独房らしい部屋の中に降り立ったのでした。

すると!やつれ果てた姿が薄い毛布の下で身動きをしてヴォルデモートのほうに寝返りを打ったのでした。そして骸骨のような顔の両目が見開かれたのでした。弱り切った男は落ち窪んだ大きな目で・・・

ヴォルデモートを見据え上半身を起こしたのでした。そしてヴォルデモートに言い放ったのでした。お前の旅は無意味だった。私がそれを持っていたことはない。

「殺すがよいヴォルデモート。私は死を歓迎する!しかし私の死が、お前の求めるものをもたらすわけではない。お前の理解していないことが何と多いことか」

ヴォルデモートをとことん嘲る骸骨のような魔法使いゲラート・グリンデルバルドに対してヴォルデモートの怒りが爆発したのでした。牢獄は緑の閃光で満たされ弱り切った老体は硬いベッドから浮き上がって・・・

魂の抜け殻が床に落ちたのでした。ヴォルデモートは窓辺に戻ったのでした。激しい怒りは抑えようもない。自分を呼び戻す理由がなかったらどうしてくれようか!

今日の最後に
グレゴロビッチから「ニワトコの杖」を奪ったのはゲラート・グリンデルバルドだったのです。グリンデルバルドは「ニワトコの杖」を使って強大になったのでした。そしてグリンデルバルドの力が最高潮に達した時に・・・

ダンブルドアはグリンデルバルドを止めることができるのは自分しかいないと知りグリンデルバルドと決闘して打ち負かし「ニワトコの杖」を手に入れたのでした。したがって今「ニワトコの杖」は・・・

どこにあるのか?と云えば・・・
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